12月9日、茨城県土浦で講演会。代々木上原を15時半に出て、土浦到着18時。こりゃ遠いや。まず地下鉄千代田線で代々木上原から二重橋前へ。すぐそばの東京駅まで歩き、山手線で上野へ。上野から常磐線の普通電車で1時間10分、延々と揺られていった。ホントに&ホントに、遠いや♡ 乗る予定だった特急「フレッシュひたち」が、上野についてみたら、とっくに出てしまっていたのが原因である。そんなにとっとと行っちゃうなんて、ただの意地悪だ。ちっともフレッシュなんかじゃない。 くやしまぎれに普通電車の「グリーン車」に乗ってやった。すると、今度はやたらにしつこい車内アナウンスに悩まされることになった。何しろ一駅ごとに、「これ以上の懇切丁寧はあり得ない」というアナウンスが、日本語と英語で「これでもか?」「これでもか」「参ったか?」と耳を責めたててくる。特に面倒なのが、「グリーン車ご利用にはグリーン券が必要です。グリーン券を車内でお買い求めになりますと、駅での発売額と異なりますのでご注意ください」というクダリ。日本語で1回、英語で1回。それを各駅ごとに繰り返す。「もうわかりましたから、勘弁してくださいっ♨」と叫んで逃げ出したくなるほど、しつこくしつこく、肉体に味が染み込むほど、しつこく繰り返される。(ニャゴロワは相変わらず元気である) 諸君、受験勉強も、あのしつこさで基礎を徹底的に繰り返すべきなのだ。染み込め、染み込め、深く深く、どこまでも染み込んでいけ。基礎基本徹底が特に徹底しているお相撲の世界では、「ちゃんこの味も染み込んだ」と表現する。 かくして今井君の肉体には「グリーン券を車内で買うと駅での発売額と違うんだ♨」という日本人に不可欠の基礎がしっかり染み込んで、駅のホームに上がっただけで「グリーン券売機はどこなんだ?」と無意識のうちに探すまでになった。(大人の余裕 1) 始発の上野を出る前から、通路をはさんで今井君の向こう側のオバサマは、ビール1本を立派に飲み干してみせた。60歳過ぎの小柄なオバサマだが、行動はマコトに大胆であって、いくらグリーン車と言ったって、「午後5時の通勤電車の中でビールをグビグビ」は、このクマ蔵だって恥ずかしい。 そこへ、車内販売のオジサンが回ってきた。あれま、常磐線って、グリーン車の車内販売が中年のオジサンなの? ヨーロッパの列車も車内販売は必ずオジサンであって、自転車が出来そこなったみたいな哀れなワゴンを押し、自転車のベルそっくりの鈴をチリンチリン鳴らして回ってくるけれども、わが常磐線は、重そうなカゴを片手に抱えたオジサンだ。 このオジサンが、車内アナウンスに負けないほど、何度でもしつこく丁寧に回っていらっしゃる。各駅停車の1駅ごとにカゴを下げて回るんだから、マコトにマコトに丁寧な仕事ぶりでござる。ほめてつかわすぞよ→しかし、ちょっとウルサすぎでござるね。 と思っていたら、通路の向こうのグビグビおばさまは、次から次へと酒を購入する。ビールの次は缶チューハイ、次はまた缶チューハイ、そしてまたまた缶チューハイ。ツマミもどんどん購入して、イカ&タコ&ポテト。パリパリ、もぐもぐ、バリバリ、咀嚼の音が絶えることがない。(大人の余裕 2) ところが、我孫子を過ぎたあたりから、このオバサマがニワカに落ち着かなくなった。何度も何度も席を立っては、席の下を覗きこんだり、席を回転させてみたり、それをまたモトに戻したり、立ったり♨座ったり、2分経過してまた座ったり立ったり、それをいつまでもいつまでも繰り返す。どうも、何か失く続きをみる
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